南風の記憶

沖縄の高校野球応援! また野球小説<「続・プレイボール」ーちばあきお原作「プレイボール」もう一つの続編」連載中。俳句関連、その他社会問題についても書いています。

大阪桐蔭を倒す、数少ない”勝利パターン” ~第94回選抜高校野球より~

大阪桐蔭は、確かに強い。選抜優勝時のインタビューで、星子キャプテンが「三度目の春夏連覇を目指したい」と話していたが、十分にその力を有していると思う。 しかし、他校にまったくチャンスがないわけではない。“あるパターン”に持ち込めば、多少力量で下…

高校野球の野球留学を否定するのは、進学校が学業優秀な生徒を集めるのを否定するのと同じである

大阪桐蔭が圧倒的に優勝したせいか、野球留学を批判するようなメディアの記事等を見かけるようになってきた。要するに、他県から優秀な選手を集めてまで勝とうとするのは、やりすぎじゃないのかという文脈である。 かく言う私も、一部の学校が甲子園の優勝を…

強すぎた大阪桐蔭と、近江・浦和学院それぞれの覚悟 ~第94回選抜高校野球より~

選抜高校野球・大阪桐蔭-近江の決勝戦は、18-1という大差で大阪桐蔭が圧勝し、四度目の優勝を果たした。 このスコアは仕方がない。大阪桐蔭が強かった。いや、強すぎた。 市立和歌山戦(準々決勝・17-0)と同じである。圧倒的力量を誇る相手に、万…

市立和歌山の健闘と、大阪桐蔭の”王者の凄み” ~第94回選抜高校野球より~

昨日(令和4年3月28日)の選抜高校野球大会・準々決勝の第4試合・大阪桐蔭-市立和歌山の一戦は、凄惨なゲームとなった。 大阪桐蔭が打ちも打ったり6本塁打・18安打の猛攻で17得点。投げては3投手の継投で僅か1安打無失点に抑える。まさに完膚な…

「ハイサイおじさん」が、沖縄高校野球応援のメイン曲でなければならない理由

沖縄高校野球応援のメイン曲「ハイサイおじさん」に対し、“酒飲みの歌は高校野球にふさわしくない”とクレームが付けられ、それ以来何試合か応援曲として使われなかったことがある。 私はこのクレームに対し、断固として反対の意を示したい。 なるほど歌詞を…

逆方向へのバッティングは、なぜ必要なのか!? ~第94回選抜高校野球より~

プロ野球だけでなく、高校野球でもレベルの高い試合になると、いわゆる“逆方向へのバッティング”が重要と言われている。念のために説明すると、右打者が右方向へ、左打者が左方向へ打ち返すことが「逆方向」である。 そもそも、なぜ“逆方向へのバッティング”…

”強力打線”を抑えるために、やられてはいけないこと ~第94回選抜高校野球より~

強力打線を確実に抑える方法は、私には分からない。ただ……とりわけ高校野球において、いわゆる強打のチームにやられてはいけないことなら、分かる。 結論から言うと――試合序盤で、アウトコースの球を打たれることだ。 一般的にアウトコースというのは、打者…

”強力打線の条件”とは何か!? ~第94回選抜高校野球より~

突然だが、“強力打線”とはどのような打線を指すのだろうか。 チーム打率が高い? 本塁打数が多い? 長打率や連打率が高い? どれもすべて当てはまりそうだが、それらは相手投手との兼ね合いが大きい面もある。実際、地方大会では低打率だったチームが甲子園…

W杯における躍進の鍵は、”状況に応じた戦い方”ができるかどうか ~サッカー日本代表・7大会連続のW杯へ~

まずは森保JAPAN、7大会連続となるW杯出場おめでとう! 何かと批判の多い森保監督だが、個人的には「今すぐ解任すべき」とまで思ったことはなかった。 W杯最終予選の序盤で2敗したのは、五輪本大会直後で準備期間が少なかったことも影響している。…

”高校生らしい好投手”にご注目あれ ~第94回選抜高校野球より~

今大会(第94回選抜高校野球大会)の傾向として、一時期のように150キロ近い球を投げる本格派投手はあまり見られない。それでも、強力打線を堂々と抑える投手は見受けられる。 簡単に言えば「コントロール」と「緩急」が優れた投手ということになるのだ…

大阪桐蔭強し! ~第94回選抜高校野球・大阪桐蔭vs鳴門~

注目カードの名にふさわしい、好ゲームだった。 まずは敗れた鳴門ナインを讃えたい。 大会屈指の好投手・富田を中心とした堅い守りで、大阪桐蔭打線を3点に封じた。とりわけ富田-土肥のバッテリーは、徹底してインコースを突く強気の投球。昨秋公式戦のチ…

これぞ高校野球の原点! ~第94回選抜高校野球・大垣日大vs只見~

昨日(令和4年3月22日)の第3試合は、ある意味で注目の一戦となった。21世紀枠による出場の只見高校と、選考にて物議を醸した大垣日大との対戦である。 序盤で試合が決まってしまうかもしれないと思ったが、そうはならなかった。 只見ナインは甲子園…

機動力野球vsパワー野球 ~春季高校野球沖縄県大会より~

昨日(令和4年3月20日)、春季沖縄県大会の一回戦・沖縄尚学対首里の試合を観戦した。結果は既報の通り、沖尚が9-0(七回コールド)と完勝を収めた。 正直、点差ほど沖尚が圧倒した試合ではなかったように思う。首里も七回までに6安打を放ちチャンス…

【野球小説】続・プレイボール<第65話「苦しい立ち上がりの巻」>――ちばあきお『プレイボール』続編(※リライト版)

【第65話】やれる準備は終えて、初戦を迎えたはずの墨高。しかし不安を消せないキャプテン谷口。そして試合立ち上がり、城田の奇襲が……

【野球小説】続・キャプテン<第7話「迷うな近藤!の巻」>――ちばあきお『キャプテン』続編

【第7話】自分のキャプテンとしての存在意義に悩む近藤。相棒・牧野からの励まし。そんな時、再び練習試合の申し込みが……

【野球小説】続・プレイボール<第64話「立ち向かえ! 墨高ナインの巻」>――ちばあきお『プレイボール』続編(※リライト版)

【第64話】強豪箕輪に挑む須藤らの草南。しかし待っていたのは残酷な結末だった。それを目にした墨高キャプテン谷口の決断は……!?

<小説「続・プレイボール」「続・キャプテン」>感想掲示板・移転のお知らせ

読者の皆様へ。いつも小説「続・プレイボール」「続・キャプテン」をご愛読いただき、ありがとうございます。 teacup掲示板が2022年8月を以て終了となるようです。それに伴い、当掲示板をfc2掲示板に移転致しますので、以後はそちらに書き込みをお願…

【野球小説】続・キャプテン<第6話「和合監督の助言の巻」>――ちばあきお『キャプテン』続編

【第6話】強豪・和合の強力打線に苦しむ近藤。そして試合後、和合監督より思わぬ助言が……

「プレイボール2」谷原戦ー幻の決着場面ー 

「プレイボール2」谷原戦―幻の決着場面― 「プレイボール2」谷原戦―幻の決着場面― ―― 墨谷対谷原の準決勝は、誰もが予想しえぬ展開となっていた。 まず八回裏。谷原が8点を奪う猛攻を見せ、大勢を決めたと思われた。 しかし続く九回表、今度は墨谷が猛反撃…

【野球小説】続・キャプテン<第5話「試練の練習試合!の巻」>――ちばあきお『キャプテン』続編

【第5話】強豪南海中相手に力投するJOYだったが、中盤ついに捉えられる。さらにリリーフの近藤までもが……

【野球小説】続・プレイボール<第63話「墨高ナイン、甲子園に立つ!の巻」>――ちばあきお『プレイボール』続編(※リライト版)

【第63話】組み合わせ抽選会の会場にて、思わぬ再会。また対戦相手は?そして墨高ナイン、いよいよ甲子園に!

【野球小説】続・プレイボール<第62話「いざ、甲子園へ!!の巻」>――ちばあきお『プレイボール』続編(※リライト版)

【第62話】甲子園への準備に何をすべきか、苦慮する谷口。そこへ思わぬ人物から、助言の電話が……

【野球小説】続・キャプテン<第4話「強豪五連戦へ向けて!の巻」>――ちばあきお『キャプテン』続編

【第4話】JOYにエースの座を奪われまいと奮起する近藤。落ちこぼれ組を救おうと、知恵を絞る曽根と慎二。そしていよいよ、強豪校との五連戦が始まる……

【野球小説】ちばあきお原作「キャプテン」<外伝> ~孤高のエース、原点へ【後編】~

【目次】 <主な登場人物紹介> 1.野球という景色 2.再会 3.湧き出てくる思い <前話へのリンク> (※イラスト提供:1月の野球好き様より) <主な登場人物紹介> 青葉部長:青葉の大勢いる野球部員達を、日々厳しく鍛え上げている。勝負に対してはシ…

【野球小説】ちばあきお原作「キャプテン」<外伝> ~孤高のエース、原点へ【前編】~

【目次】 <主な登場人物紹介> 1.月とスッポン 2.退屈な日々 <後編へ続く> (※イラスト提供:1月の野球好き様より) <主な登場人物紹介> 佐野:青葉学院の1年生。将来のエース候補。圧倒的な力を有しているがゆえ、歯ごたえを感じられない日々に退…

【野球小説】続・プレイボール<第61話「新たな目標は!?の巻」>――ちばあきお『プレイボール』続編(※リライト版)

【第61話】晴れの甲子園へ向け、練習を再開した墨高ナイン。しかし、谷口にはある不安が……

【野球小説】続・キャプテン<第3話「三人寄れば文殊の知恵!?の巻」>――ちばあきお『キャプテン』続編

【第3話】伸び悩んでいた二人の一年生投手、ついに才能開花!?また大人数を有効活用する方法を、曽根が思い付き……

【野球小説】続・プレイボール<第60話「なるか!? 夢の甲子園への巻」>――ちばあきお『プレイボール』続編(※リライト版)

【第60話】投打に躍動するイガラシ。ピンチにも落ち着き払った墨高ナイン。そして、ついにその瞬間が……

【野球小説】続・プレイボール<第59話「先取点はどっちだ!?の巻」>――ちばあきお『プレイボール』続編(※リライト版)

【第59話】続く緊迫した投手戦。佐野の知略と、それを上回るイガラシの快投。そしてついに均衡が破れる!

<漫画感想>墨高は甲子園に出るべきだった”四つの理由” ~ちばあきお『プレイボール』より~

【目次】 <はじめに> 1.投手層の厚さ 2.墨谷はすでに弱小校ではなく、シード権を獲得した“準強豪校”である 3.当時としては“最先端”の「データ野球」の実践 4.有望な一年生達の入部 <終わりに> <はじめに> 先ほど(令和4年1月29日)、墨高…