南風の記憶

沖縄の高校野球応援! また野球小説<「続・プレイボール」ーちばあきお原作「プレイボール」もう一つの続編」連載中。俳句関連、その他社会問題についても書いています。

【説得力皆無?!】「あなたは教師に向いていないのではない。ただ……」教師になる夢を捨てた私が、これから教師を目指す若人へ(その②)

 もうすぐ今年度が終わる。多くの学校では、明日が修了式を迎えることと思う。

 

 学校現場から離れて久しいというのに、未だ当時の記憶が、生々しく残っている。私自身、思い出すのも嫌なほど、数々の失敗を繰り返した(汗)。それ以上に、深く傷付き、もがき続ける同年代の同僚達の姿も、ずっと忘れられずにいる。

 

 今年度(昨年4月)、初めて学校現場で勤めた若い人達の中には、今年一年、文字通り「地獄を見た」という方も、少なからずいらっしゃることと思う。その方達へ、どうしても言わせていただきたい。

 

 本当にお疲れさま。よくぞ、今日まで戦い抜くことができましたね!

 

 これだけで良い。今はもう、他のどんな賢しらな言も、耳に入らないだろうから。いや、本当に……あなたは、あなた自身をうんと褒めて良い。誰が何と言おうと、あなたは今日までよく踏ん張った! 強く強く、自分自身を褒めて、そして労わってあげて欲しい。

 

 まだ少し余裕があるという方には、ほんのちょっとだけ付け加えさせて欲しい。いや、反省を促すようなマネはしない。

 

 今のあなたは、疲れ切っている。それに私が言わなくとも、管理職から先輩教諭から保護者から、何より子供達からの容赦のない反応から、否が応でも自分自身の無力さを痛感せざるを得なかっただろうから。

 

 私が言いたいのは……今年の結果を以って、「自分は教師に向いていない」などと、早まった判断を下さないで欲しい、ということ。何度でも言う。あなたは、教師に向いていないのではない。

 

 ただ、「知らなかった」だけなのだ。

 

 あなたはまず、学校という空間を知らなかった。ここでどういう営みが行われているかを知らなかった。それ故、どのように振る舞えば良いかも知らなかった。

 

 何より……あなたは、「子供」というものを知らなかった。

 

 知らなかったことが、罪なのではない。だって、あなたは何もかもが“初めて”だったのだから。知らなくて当然。

 

 しかし……学校という場所において、「知らない」ということは大きな、あまりにも大きなリスクとなる。それが原因で、致命傷を負うことすらある。

 

 だが、しつこいようだが……それとて、あなたの責任ではない。何も“知らせない”まま、学校現場に若者を送り出している、現状のシステムに問題がある。

 

……もう、これぐらいにしておこう。難しいことは、あなたが心身を回復させてからでも遅くはない。

 

 

 間違っても、自分を責めるな。たとえボロボロでも、この一年間を乗り切った……この事実にこそ、価値がある。今は実感が湧かなくとも、いつか分かる時がくる。もっとも……私は別の理由でリタイアしたため、説得力に欠けるのが歯がゆいのだが。

 

 

 今はただ、眠るといい。何も考えず、数日ゆっくり過ごすといい。人間とは不思議なもので、どんなに疲れていても、幾日か過ぎれば、自ずとチカラが湧いてくるものだ。

 

 本当にお疲れさま。あなたの未来に、幸多からんことを!