※このコーナーは、私が「俳句ポスト365」及び「通販生活―よ句もわる句も―」(いずれも夏井いつき先生が選者)に投稿した俳句を紹介します。 私の(安定の)没句と(マグレの)入選句について、自分なりに考えた結果の要因を、夏井先生が“言いそうなフレーズ”に乗せ、面白おかしく書いていきます。 私と同じ俳句初心者の皆様の参考になれば(私と同じ失敗はしないように・笑)と、あえて「恥」を晒していきます(汗)。 |
【句に込めた意味】
正月に親類が集まり、鏡餅を囲んでにぎやかに語らっている。いつしか、我が故郷・沖縄の「辺野古新基地建設」についての話題になっていた。
時が経つのも忘れ、熱く議論を交わしていると、いつの間にか窓に星が光っていた。ああ、もうこんな時間か。今年は、あの星のように、沖縄にとって少しでも希望を見出すことができますように。
結果:没<凡人50点>
【夏井先生に言われそうなこと】
※例の風流なBGMをバックに……
夏井先生:言いたいコトは分かるのですが、これは凡人のやりがちな典型的なパターンです。「辺野古議論」はいいとして、「窓」に「星」……ですか。あらら、季語「鏡餅」は、一体どこへ消えてしまったのでしょう(睨)。
そう、この句は“詰め込み過ぎ”です。下五の「窓に星」、丸々いりません!(ブスリという効果音)。
もう少し、ゆったりと場面を描いてみましょう。例えば……「鏡餅」が、どこにあるのか分かるように描けば、ちゃんと季語を主役に立てることができます。
ワタクシ(南風の記憶)による推敲句
※愛媛新聞「青嵐俳談」<入選>句
夏井先生:そう、今回の推敲はカンタンだったはずです。不要な言葉を削るだけ。だいぶスッキリしましたネ。これでやっと、ぎりぎり<才能アリ>です。
ある程度、映像が描けるようになった時、次にポイントとなるのが「季語を主役に立てることができているか」です。ごちゃごちゃと言葉を詰め込み過ぎると、肝心の季語がぼやけてしまう。不要な言葉を削り、季語が印象に残るような描写を心掛けましょう。
【「プレバト!!」名句コーナー】
紅葉燃ゆ岩見銀山処刑場(東国原英夫)
「プレバト!!」第1回金秋戦を制した、東国原英夫の迫力の一句。紅葉が「燃える」という、下手に使うと陳腐になりがちだが、それをあえて用いて成功した点。さらには、歴史から消されつつある「石見銀山にかつて処刑場があった」という事実を、俳句という形で残そうとした、東国原の“志の高さ”に、夏井先生も絶賛を惜しまなかった。 個人的には、一つの「取り合わせの型」として、かなり勉強になった。前半に「季語+描写」、後半に“季語を引き立たせる措辞”という構成になっている。この型を用いて句を詠んだ結果、俳句ポスト365兼題「菠薐草」にて<人>選を頂いた。 菠薐草青しもんじゅの五キロ圏(南風の記憶) |
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