南風の記憶

沖縄の高校野球応援! また野球小説<「続・プレイボール」ーちばあきお原作「プレイボール」もう一つの続編」連載中。俳句関連、その他社会問題についても書いています。

裏プレバト―夏井いつき先生に言われそうなこと―<第13回>「”描写する場所”を間違えています」

 

※このコーナーは、私が「俳句ポスト365」及び「通販生活―よ句もわる句も―」(いずれも夏井いつき先生が選者)に投稿した俳句を紹介します。

 私の(安定の)没句と(マグレの)入選句について、自分なりに考えた結果の要因を、夏井先生が“言いそうなフレーズ”に乗せ、面白おかしく書いていきます。

 私と同じ俳句初心者の皆様の参考になれば(私と同じ失敗はしないように・笑)と、あえて「恥」を晒していきます(汗)。

 

兼題「ていれぎ」(俳句ポスト365)

※ていれぎ……和名オオバタネツケバナの松山地方での方言名

 

ていれぎが触れて電飾めく水路(南風の記憶)

 

【句に込めた意味】

 ていれぎが垂れ下がり、その先が水路の水面に触れる。日に照らされ、輝く水路。まるで、ていれぎが触れたことで、水路を電飾のように輝かせたようだ。

 

結果:没<凡人55点>

 

【夏井先生に言われそうなこと】

 

※例の風流なBGMをバックに……

 

夏井先生: また「ていれぎ」の句、ですか(苦笑)。アナタも懲りないですね(ニヤリ)。

 それはともかく、色々と工夫なさったのは分かります。分かるのですが……これもよくありがちな、“季語を主役として描けていない”パターンの句です。

 なぜそうなったかと言いますと、ずばり「描写する場所」を間違えたのですよ。

 後半の「電飾めく水路」、ここが“諸悪の根源”です。こう書いてしまうことで、季語の「ていれぎ」よりも、「水路」の方が印象に残る句になってしまっている。前半の「ていれぎが触れて」という描写で、季語のことも一応書いているのですが、弱い。

 全体を見た時に、「ていれぎ」のことも描いて「水路」のことも描いてって、非常に中途半端な構成になっている。それが、この句の大きな問題点です。

 

ワタクシ(南風の記憶)による推敲句

清流に挿すごとていれぎの群生

 

夏井先生:やっぱり、そういうことでしたか。

 原句の「電飾めく水路」というのは、結局水の透き通るような「清流」だと言いたかったのでしょう? 「電飾めく」って、気取っている場合じゃありません(怒)

 さらに言わせてもらえば、季語「ていれぎ」と「水」との“言葉の距離感”が、ちょっと近過ぎるという問題もあります。「ていれぎ」と聞いた時、分かる人はすぐに“きれいな水辺に生えている草”だと連想しますから。

 何度も言うようですが、やはり季語を主役として描けているか。そして、季語と他の言葉との距離感。俳句上達を目指す上で、この二点に注意を払うことは不可欠です。

 

【「プレバト!!」名句コーナー】

歩行量調査戻り梅雨の無言(FUJIWARA・藤本敏史

 最近の「プレバト!!」を見ていて、今一番、声を大にして言いたいこと。

 フジモン、一体何をやっているんだ!!(怒)

 梅沢富美男東国原英夫に続き、10段昇格を果たしたものの、それ以降は足踏みが続くばかりか、先日放送の<春光戦>(2019年4月4日放送)では、特待生の千原ジュニアや新鋭・鈴木光にすら及ばず、7位に沈んだ。

 低迷の原因は、以前と比べ「言葉の精度」が相当落ちてきていること。

<春光戦>の句も、「卒業のコーヒー少し酸っぱくて」の“少し”という言葉の選択が、あまりにも不用意過ぎる。

 決して「発想」がダメなのではない。発想を句として実現するための「言葉の選び方」が雑になってきていると思う。やる気あんのか、とすら言いたい。

 できない男ではないはずなのだ。今回取り上げる彼の句は、言葉に対する繊細な感覚が伝わってくる、素晴らしい句である。

 人物の心情をごちゃごちゃと言わず、「戻り梅雨」という季語、そして最後の「無言」という措辞だけで表現している。この句、私は今でも自分の句作の参考とさせてもらっている。その時間を返せと言いたい(笑)。

 冗談はともかく、彼の句のファンの一人として、現状はあまりにも寂しい。<炎帝戦>での巻き返しを強く願うが、それ以前にまず“これこそフジモンの句”という俳句を久しぶりに見たい。頼むぞ、フジモン!!

 

 ※「通販生活ーよ句もわる句もー」「プレバト!!」「俳句ポスト365」へのリンクは、こちらです。

www.cataloghouse.co.jp

 

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