<はじめに>
みなさんこんにちは、墨高野球部のイガラシです。
この野球講座も、七回目を迎えました。好評(?)につき、今回も「キャプテン」「プレイボール」ファンの方からの疑問や質問に答えていこうと思います。
では、さっそく。今回のテーマは……
「どうして格下の相手に、いつも容赦なかったのか!?」
言われてみりゃ、そうでしたね。明らかに力が落ちる相手でも、ぼくらは一切手を抜くことなく、ほとんど大量点・無失点のコールドで勝っていたはずです。
で……それが何か? まさか少しは手を抜けって言いませんよね。そんなことしたら、相手チームに対して失礼じゃありませんか。
どんな力量の相手にも、全力で戦う。それが勝負に臨むうえで最低限の礼儀だと、ぼくは信じています。
1.手抜きを覚えると、後の試合に響く!
ま、礼儀云々は別にしても、手抜きを覚えるとロクなことにならないんスよ。
たとえば、二回までに10点リードしたとします。もう勝ちは見えてますよね。
こんな時バッターが何を考えるかというと、大きいのを一発ねらいたくなるんスよ。で、コースや球種かまわず、大振りになる。
こうなると、雑なバッティングが身についちまうんスよ。で……つぎの試合までに修正できなくて、パタッと打てなくなる。それが分かってたので、ぼくはキャプテンをしてた時、大差が付いた後ほどナインのバッティングに目を光らせてましたね。次に影響が出ちゃマズイんで。
ただ……ぼくがイチイチ言わなくても、ナイン達は大差が付いたからといって、雑なバッティングをすることはなかったですね。
え、ぼくが怖いからって? それもあるかもしれませんが(笑)、みんな全国優勝という目標を忘れなかったので、それにふさわしいプレーをしなきゃいけないって心掛けてたんだと思います。
あと……ぼくがキャプテンの頃には、控えメンバーも結構力を付けてきてたので。レギュラーであっても少しヘタなことをすれば、すぐに取って代わられる危機感もあったんじゃないでしょうか。
2.野球は下駄を履くまで分からない!!
ただ、もっと基本的なことなんですけど。
やっぱり野球ってのは、下駄を履くまで分からないんですよ。大差が付いてもう勝負アリだと思ったところから、ひっくり返したりひっくり返されたり。どう見ても力が上と思われる相手に、番狂わせを起こしたり。
(現実の)高校野球でも、延長戦で6点取られたチームが、その裏に同じく6点を奪い返したり(昭和36年夏・報徳学園-倉敷工業)、8点ビハインドを九回裏に一気にひっくり返したり(平成26年夏・星稜-小松大谷)、漫画で描いたら「リアリティがない」って言われそうなことが起こったりしてるでしょう。
なにせぼくらが、相手の油断や隙に付け込んで、勝ちをもぎ取ってきたので。自分達が同じ轍(てつ)を踏まないようにしなきゃ、ね。
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