南風の記憶

沖縄の高校野球応援! また野球小説<「続・プレイボール」ーちばあきお原作「プレイボール」もう一つの続編」連載中。俳句関連、その他社会問題についても書いています。

俳句歴3年目の凡人(?)が語る、俳句に才能は必要なのか!?

 

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1.最近やっと分かったこと

 

 久しぶりに俳句のことを書く。

 

 昨年の夏頃だったか。夏井いつき組長が選者を務める「俳句ポスト」や「俳句生活~よ句もわる句も~」等に2年近く投句を続けてきたが、どうしても二句人選が精一杯(それでも初心者の頃に比べると上達した方だが)で、自分はこれ以上伸び代はないのかもしれないと思い悩んでいた。

 

 それでも、どうにか「続けることに意義がある」と自分に言い聞かせ、思うような結果が出ない中でも(そもそも私のような勉強不足の人間が、人選より上を狙うこと自体、今思えばおこがましいのだが)、細々と投句だけは続けた。

 

 その甲斐あったのか、夏井組長の選ではないのだが、まず愛媛新聞「青嵐俳談」にて、次の句で天選(週の最優秀句)に選んでいただいた。

 

 このふんは痩せた猪きんもくせい (南風の記憶)※森川大和選

 

 およそ一年前の出来事だ。この件を通して、自分が一つ大事なことを忘れていたということを思い出した。俳句とは、“読み手”あって成立するものだということを。

 

 さすがに2,3年近く俳句を続けていれば、技術的に「そこそこの句」を詠むことはできる。しかし入選するには、すなわち人に認めてもらうためには、相手の心を揺さぶる句を詠まなければならないのだ。

 

 私は結社や句会等に参加したことはほぼないのだが、そんな経験のある方の中で、しばしば「自分には才能がない。だから俳句をやめてしまおうか」と口にされる方がいらっしゃるという(※注:特定の誰かを指すのではない。私自身もそう思っていた時期があったし、ある俳人の方の著書にもそのような記述があった)。

 

 しかし、今なら言える。俳句に才能は必要ない。少々露骨な言い方をすれば、「(そこそこ)巧いね」と言ってもらえるような句は、ある程度練習を重ねれば詠めるようになる。

 

 努力ギライ、数をこなすのが苦手な私だが、それでも俳句関連書籍は10冊以上目を通したし、ピーク時には月60句以上の句を詠んでいた。

 

 念のため言っておくが、これで自分が「努力した」などと、口が裂けても言えない。長年俳句を続けていらっしゃる方の中には、子規や虚子の有名100句を当たり前のように暗唱できたり、季語を調べるために吟行へ出かけたり、短時間の間に数十句もの句を詠んだりできる方も少なくない。その方達から見れば、私のやってきたことなんて、“俳句遊び”の域を超えないだろう。

 

 ただそれでも、努力の「方向性」はほんの少しだが、見えてきた気がする。

 

 すなわち、いわゆる巧い句を作ろうとするのではなく、自分が「俳句のタネを発見する視点」を持つこと。繰り返すが、作るではなく“探す”のである。そうして探した俳句のタネを使って句を詠み、あとは選者の方がその句に共感してもらえたら嬉しい……今はそれくらいの気持ちで、句を詠むようにしている。

 

 そうしていると――今年の三月、夏井組長より初めて“グリコのおまけ”をありがたくも頂けた。

 

兼題:春の夕焼け

 

 石鹸に嘴のあと春夕焼 (南風の記憶)  ※夏井いつき選(地選)

 

 よく「石の上にも三年」というが、続けていればイイコトもあるのだなと、嬉しいというより不思議な気持ちだった。

 

 もっとも、夏井組長に地選を頂いたからといって、自分が急激に上達したという実感はない。たまたま私の詠んだ句に、組長が共感できる部分があった。それだけなのだと思う。実際、私は未だに句作で同じ失敗を繰り返すし、まだ安定して結果を出すことはできない。

 

 ただ……こうして地選を頂いたということは、努力の方向性・考え方はそう間違いじゃなかった。それが証明できただけでも、今は十分だと思う。

 あ、そうそう。さっき言ったことを一部取り消したい。

 

 さっき私は”俳句に才能は必要ない”と言ったが、強いて言えば……「(結果がどうあれ)続ける根気」「俳句のタネを見つけ出す視点」の二つは必要だろう。特に「視点」は、確かに天賦の才を持っている人もいる(フルーツポンチの村上健志氏の視点は、なかなか他の人には持ち合わせていないものだと感じる)。しかし私のような凡人でも、磨き続ければ、いつか読む人をハッとさせられる視点を身につけられると信じたい。

 

 

2.拙句10選

 

 最後に、上の二句以外の私の拙句を10句紹介させて下さい。

 

 校庭に珊瑚の化石秋時雨

 

 断崖の色のヒヌカン寒雀

 

 雲の峰吃音の子のロンダート

 

 十五回サヨナラボーク雲の峰

 

 水道の水曲がりけり春の雷

 

 とりあえず記名退職の日は秋

 

 ひきがえる洗剤の香のカルト村

 

 よじ登り落ちる寄居虫廃車群

 

 紅鱒の引っ掻く毒もみの川面

 

 ガジュマルの巻きつく空やオスプレイ

 

 以上、お粗末様でした(m(__)m)。